前回､｢本当の自分｣を見つける方法をお伝えしましたね｡

｢本当の自分｣を見つけるためには､さまざまなことにぶち当たって､あなた本来の形を｢発掘｣していかなければならないとお話ししました｡

そうやって､自分の中に様々な感情が生まれたとき､あなたは喜んだり悲しんだりします｡
とっても苦しいこともあるでしょう｡

｢本当の自分｣を見つけようとするのは､｢発掘作業｣｡
自分で自分を削っていく作業ですから当然､痛みを伴うこともあります｡その作業の中で､痛みを感じる力､つまり｢感受性｣も養われていきます｡

そうやって､少しずつ明確になっていく｢本当の自分｣｡

では､そもそも｢本当の自分｣とは何かというと――実はそれは､私たちがこの世に生まれるときに神様から授かった恵み――｢ギフト｣の形なのです｡

自分の中にあるその｢ギフト｣を見つけるために､私たちは人生を通じていろんな体験をしていくのです｡

それが何なのか早く知りたいから､人生をできるだけ無駄なく効率的にこなしたい……と思うかもしれませんね｡

でも､｢本当の自分｣を探す作業は大切なものを見つけ出す発掘作業ですから､丁寧に､優しく行わなくてはいけません｡

前回もお話ししたように､｢本当の自分｣を発掘するには､あなたの｢感情｣が決め手となります｡

日々､五感をフルに使って､どんな出来事があなたの感情に引っかかってくるのかを注意深く見つめて､慌てず､急がず､あなたの感情をじっくりと大切にしながら確かめていくことが重要なのです｡

あなたの身の回りに起こるすべての出来事は､その｢ギフト｣探しに一役買ってくれています｡
でも､その出来事のどこが､あなたの持っている｢ギフト｣を見つけてくれるかはわかりませんから､人生は隅から隅まで味わい尽くしてほしいのです｡

あなたが人生で体験するすべてのことは､あなたが｢ギフト｣を見つけるために起きる出来事です｡

前回のコラムでお話ししたように､あなたが自分を削っているその時､あなたは必ず何かの感情を持ちます｡

その中で､心が震えた時――それこそが､あなたの中の｢ギフト｣が声を上げているときです｡

ぜひ､自分自身をよく見て､大事にしてあげてくださいね｡

ひとつひとつの出来事の中から､持って生まれた自分の｢ギフト｣を見つけ続けることこそが､あなたの人生です｡

今､身の回りで起こっていることを何も怖がらなくていいし､どんな出来事も｢悪いこと｣だと思わなくていい｡

気づいたときに､いらないものは捨てて､また得たいと思ったら得て――そうやって｢本当の自分｣を形作っていけるといいのではないかなと思います｡